アストリッドとラファエル、シーズン3が始まって喜んでいたら、今週でもう最終回?( ;∀;)
このドラマの魅力は事件を解決する刑事モノに加えて、自閉症というキャラクターによって「当たり前が当たり前でなくなる」ところにあります。それが感情や人間関係の深み、人間の本来持つ能力などに光を当て直すことでストーリーが想定外に展開していきます。
捜査関係者のミーティングに、アストリッドはいつものように資料室のデスクから音声通話で参加していました。(黒字がアストリッドのセリフ)
そうか、では手掛かりはこの映像だけか?
はい。
チーム全員で解析してくれ。
でも警視正、もう何時間も見続けていますけど、カメラは全部で300台もあるんです。よっぽど大人数でやるとか、何日もかけないと終わりません。
その解析方法は、あまりにも非効率的です。
ジグソーパズルは、ピースを1つずつ手に取って、考えて組み立てるととても時間がかかります。
ジグソーパズルの攻略方法は・・・まず、全てのピースを目の前に広げて、全体を見渡せるようにします。
すると、色合いなどのグループが見えて、少しづつ形になり完成していきます。
じゃどうすればいい?
1つずつチェックするのではなく、全て同時に見られるようにします。
ひとつの画面で、巨大なパズルのように、300ピースの映像を並べます。
でも、モニターはそんなにないぞ。
それはく・・・詳しい人に頼みます。
映像のファイルを送ってください。
送信ならすぐできます。
送信するよ。
わかりました。ありがとうオンギャン警部補。
じゃ切ります。
ありがとうニールセンさん。
さよ・・・さようなら。
回想シーンで少女版アストリッドがパズルを完成させる「最後のピース」が一番左上の端っこだったので「それはないやろ?」とか(ふつう四隅から攻めますよね?)、カメラ300台分の映像ファイル送るって結構大変だろ?とか・・・細かいツッコミはさておき。「俯瞰的に全体を観察する」大切さをアストリッドは説きましたが、これって案外(目先の欲に囚われて?)できない方が多いんですよね。。
監視カメラの映像を並べた「詳しい人」とは、ITと鉄道に詳しい友人のウイリアム。アストリッドが通う自閉症当事者グループ「社会力向上クラブ」のリーダーで、設定ではアスペルガー症候群とされています。
ぼくも(一応)IT系の仕事をやりますがスキルが並以下なので、こうしてアイデアを形にしてくれるパートナーがいないと仕事になりません。高いスキルを持つ人はどこか偏っているところがあり、コミュニケーションの齟齬が生じやすくなります。そういった観点からも、アストリッドのセリフにはハッとさせられることが多々ありました。映画並みに練られた回もあり、繰り返し見る度に発見がありそう。DVD揃えたい〜!