Réalisation ॐ

永遠の相のもとに 〜 Sub specie aeternitatis 〜

高く飛べ まっすぐ飛べ ゆっくり飛べ

 海外で新規事業なんかに取り組んでいると、日々の仕事の中で違和感を覚えることも少なくありません。
 思うように仕事をコントロールできない環境の中で、平常心を失ってしまう人を見るにつけ、ふと頭に浮かぶこのフレーズ

 高く飛べ。

 まっすぐに飛べ。

 ゆっくり飛べ。

 ぼくの記憶では、中学校の国語の教科書に掲載されていた詩の一部なのですが、何度も繰り返し思い浮かんでくるもので、正確な出典について検索してみました。

 すぐに出てくるメジャーなフレーズだと思ったのに、あまり出てこなくて意外・・・そして、国語の教科書に掲載されていた文章ではなく、下村湖人の文庫本に書かれていたものと知って、自分でも驚きました。(明記はされていませんでしたが、サン・テクジュペリの言葉らしいです)

 下村湖人 ・・・ここで唐突に、この人から受けた影響を再確認させられるとは。

 尊敬できる上司や先輩は数多くいても、ぼくにとってメンターは誰だったのだろう、と考えてみると誰でもなく、下村湖人が遺してくれた一冊の本がバイブルになったと今更ながら実感します。

 マイナーな一冊の本に、これだけ強い影響を受けたこと。

 それは、ぼくにとって幸運であり、不幸なことなのでもあります。

http://d.hatena.ne.jp/sensism/19990530

青年の思索のために (1955年) (新潮文庫)

青年の思索のために (1955年) (新潮文庫)