天津には10年前から通っていましたが、これまで訪れるきっかけがなかったところです。清朝最後の皇帝、ラストエンペラー愛新覚羅溥儀がクーデターで紫禁城を追われてから満州に移るまで暮らしていた静園。市内の繁華街から徒歩数分の場所にあります。
なんだ・・・このキャラクターは。
建物の外観も内装もとても綺麗でしたが、展示されていた当時の写真を見ると全くイメージが異なり、リフォームしまくって跡形もなくなっている様子。こういった史跡の保存に対する意識の低さも、中国の極めて残念なところです。
本館の脇にある展示スペースは見応えがありました。それほど詳しくはないので、予習してから行けば、もっと深い感動があったかもしれません。
溥儀の生涯が、壁一面に貼られた写真のパネルで辿れます。
2歳で即位した皇帝が、後に戦犯として収監されて長い投獄生活を送る・・・ひとりの人間として、これほど振り幅の大きな人生を経験した近代では稀な方ではないでしょうか。
恩赦で釈放された後、民間人として余生を送ることになった溥儀は、やがて文化大革命を目の当たりにしながらこの世を去ります。「自分の国」の行く末にどんな想いを馳せていたのでしょうか。久々に「ラストエンペラー」を見直したくなりました。
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