Réalisation ॐ

永遠の相のもとに 〜 Sub specie aeternitatis 〜

必然なのかなんなのか?日立ネタ

このブログでアクセスが圧倒的に多いのは、実はこのエントリーなのです。

退職して早四半世紀になりますが、当時お世話になった方から「デジタル人材を募集しています」とご連絡を頂いたりしてw、今でも気に掛けて頂いて感謝すると共に、デジタルトランスフォーメーションする前の自分に引き戻されてSF映画のように時空が歪みました。。

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最近の情報に目を通したら、ぼくが言い続けてきたことを日立の社長が代弁してくれていたので(虎の衣を借りて)共有させて頂きます。(残念ながら前年度の動画は削除されました。。)

「Hitachi Social Innovation Forum 2020」 基調講演

  ① 6:20 - 7:45  つながりが価値を生み出すイノベーション

  ② 10:00 - 11:08  価値はタイミングと場所、時代や地域で変化する

  ③ 19:40 - 20:20  一社では実現できない、全ての人・企業が助け合い成長することで実現

①と②には「今更」感ありますが、③については「IT」「デジタル」とは違った観点からの、とても大切な提言でした。正直、日立の社長にこうした発信をして頂いて感謝です。(ぼくなんかの分際では「キレイゴト言うな!」と石が飛んできますから・・・)

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日立が買収したというグローバルロジック社(https://www.globallogic.com/)ですが、なんだか親近感を覚えます。偉そうにナンですが「古巣がオレに寄せてきた」感じ?

そして、2021年の基調講演も、最後は同じようなメッセージで締め括られていました。

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 「価値を生み出すには皆さんの協力が不可欠です。」

この理念?ビジョン?みたいなもの、ぼくには違和感ありませんでしたが、これ下手すると宗教扱いされちゃうんですよね。。日立の看板、ブランド力があれば、また違った反応にもなるのかもしれませんが、正直どうやってこの壁を突破していくのか半信半疑でした。

数字の上では「最高益」が報じられていますが、実態が見えないというか、そろそろ日本国内でわかりやすいDX成功例が欲しいところでは?・・・と思ってたら、こんな記事が。

実は日本では、政府に負けず劣らず、東京電力をはじめとしたインフラ企業のデジタル化も出遅れている。そうした“顧客”のデジタル音痴ぶりが、日立製作所東芝の思わぬハンディキャップになってしまう公算が大きくなっているのだ。

リスクの元凶は、電力会社などのインフラ企業が何でも自社でやろうとする自前主義だ。例えば、電力需給データを日立などのDX(デジタルトランスフォーメーション)企業に解析を委託すれば劇的に生産性が改善するのに、その業務を自社内に抱え込んでしまうのだ。

うわっ「“顧客”のデジタル音痴ぶり」こんなこと、口が裂けても言えないな・・・

やっぱり?と感じた一方で、戦略としても組織論からもインフラ企業側の動きは理解できるので、そう単純に一刀両断できる話ではありません。このジレンマを日立はどうクリアしていくのか、興味深く見守りつつ学ばせて頂こうと思います。

しかし、ぼくの抱えてきた課題が普遍的であったことを再認識させられると共に、四半世紀も過ぎてから古巣と同じ悩みを共有できる感慨深さ・・・これぞ人生の醍醐味よのう。