Réalisation ॐ

永遠の相のもとに 〜 Sub specie aeternitatis 〜

早川義夫 2017.4.7. 池袋 自由学園明日館

 
 今年も行ってきました「桜の木の下で」。
 ちょうど2カ月前の下北沢でのソロライブは、定番レパートリーの構成で完成度が高く、安定感がありました。
 昨年も「桜の木の下で」夕暮れから暗闇に浮かび上がる窓の外のスライドショーを堪能させて頂いたので、今回もそんな最高のロケーションを楽しみに「癒されるつもりで」行ったのですが・・・そんな期待は(良い意味で)大きく裏切られました。
     
 序盤からミスタッチが多く、中断してやり直した曲もあったので、調子が良くないのではと心配になったのですが・・・終わってみたら近年こんなに刺激を受けたライブがあっただろうか?と思える内容・・・恐れ入りました。

 最近のソロではあまり記憶にないジャックス時代の曲・・・攻めのラインナップで安定感と引き換えに生まれた何かに、些細な懸念は全て吹っ飛ばされました。
 音の厚みが感じられる伴奏で「批評家は何を生み出しているのでしょうか→堕天使ロック→ラブ・ゼネレーション→いい娘だね」を通しで聞かされて、大人しく座っているのがもどかしくなる高揚感!!ナニ?この迫力!?目の前にピアノしかないのにバンドで聞いている錯覚、そのイリュージョンに血が逆流するような感覚に襲われて、窓の外にライトアップされた桜のことなどすっかり忘れていました。ロックだ!
     
 期待していた予定調和をぶっ壊されて、下北沢のライブ後にうっすら感じてしまった「これからどうするんだろう?」に倍返しの回答をもらって、自分の魂が大きく揺さぶられてしまったようです。フラッフラになって会場を出ると、この美しい光景。
 
 なんだろう、この振り幅の大きさ。めちゃくちゃだ!!最高だ!!