Réalisation ॐ

永遠の相のもとに 〜 Sub specie aeternitatis 〜

幸せな人


 音楽と人 2010年12月号 


「うん・・・そうだね。面白かったこととか(笑)。いい記憶としてしか、ね。その当時はいろいろ、イヤなこともたくさんあったけど。まあ、そういうことも含めて、いい記憶として残っているけどね。そのイヤなことがあってこうだったんだね、とかさ。いろんなことが見えるじゃん?時間経つとさ。だから、ひとつもムダにはなってないというか。やっぱりね・・・ストレスもなくて、怒りもないのに、音楽なんて生まれないし」


 −−−あ、あら?


「そうじゃない?」


 −−−や、最初はストレスがたくさんあるのがイヤだったって話だったじゃないですか(笑)。


「うん。なんだけど、結局そういうものが作品を生む活力になるっていうか。そうじゃん?前進しようとするにも、やっぱり今の状態がイヤだから先に進もうと思うというか・・・・・<幸せだなあ>と思いながら音楽をやっていくのは、俺の中ではできないのかなあ・・・(笑)」


 ♪ 過ちもなく 悲しみもない世界 そんな世界が素敵だと言えるのか