Réalisation ॐ

永遠の相のもとに 〜 Sub specie aeternitatis 〜

西安:反日デモの痕跡

 反日デモの暴動で、9月15日に黒煙が上がっていた西安の鐘楼付近です。

ハンギョレ・サランバン : 中国 最大規模 反日デモ…日本企業に放火・略奪まで

 反日デモ自体は過去に実態を見ているので、どうせ今回も・・・とタカをくくっていたのですが、日本に入ってくる今回のニュースはさすがにショックでした。
 微博(Weibo:マイクロブログ)を見る限り、デモを批判している中国人のコメントが多かったので、世論が反日一色でないことは確認できたのですが、暴動が過去にない荒れ具合で今回は状況が異なることはすぐに分かりました。特に鐘楼付近は週末によく出掛ける場所だっただけに、黒煙が上がっている映像や写真には衝撃を受けました。
 現地にいた駐在員は、数日間は外出を控えて収束を待つ日々だったわけですが、自分自身は日本で気を揉んでいるよりも、現地に入って生の雰囲気を知りたい・・・とつくづく思いました。(なんなんだろうね、このジャーナリスト魂は)
 1カ月以上が経って、ようやく現地に出張することになりました。以下は週末の夜に鐘楼付近に出掛けた時の写真です。(撮影したのは10月29日、暴動があった日から約1カ月半後でした。)
 
 鐘楼飯店は表面上、何事もなかったかのように復旧していました。全滅したはずの一階の商店も、ほぼ改装を終えて営業を再開していました。(なんでも西安市政府の威信を掛けた突貫工事だったとか・・・)
 
 どさくさ紛れにAppleStoreは出来たしw・・・そして隣のadidasの看板!
 
 ありました!反日デモの痕跡。ちょっとパネルを張り替えればいいだけなのに、天下のadidasがどうしたんでしょうか?ただ、付近を見ましたが唯一この1カ所のみです。あとは暴動があったことを全く感じさせません。
 反対側のデパートに廻ってみましたが、完全に日常を取り戻しています。
 
 それどころか、この撮影場所の真下、半地下の回廊には以前はマクドナルドとスタバが入っていたのですが、デモの直後に新しい店が出来まして・・・
 
(我らが誇る)ユニクロ無印良品です!
 
 遂に西安に初進出!それも反日デモの暴動直後w
 レイアウトを変えてマクドナルドとスタバも同居しており、西安で指折りのお洒落ゾーンになりました。もちろん、次に反日デモが起きたら襲撃のターゲットになる可能性もあるわけですが、それも織り込み済みと言わんばかりの強気の出店なのですね。期待通り、店内は若い中国人で溢れかえっていました。