Réalisation ॐ

永遠の相のもとに 〜 Sub specie aeternitatis 〜

中国の理解は内政から

 中国と仕事をするようになって早7年になりますが、知れば知るほど、ひと言では語れなくなってしまいました・・・。

 話題として多くなるのは経済面ですが、その表層も実態は多様で、自分の見聞した感想を語ることはできても、「中国は」という問いの答えになっていない、そんな感覚ばかりが強くなります。

 もちろん、人も組織も成熟しておらず、日本より遅れていることばかりですが、その表層だけを面白可笑しく取り上げて場を盛り上げても、建設的な話にはならないんですよね。。

 日経ビジネス中国国盗り物語〜9つの椅子の行方を追う

 この内政(権力闘争)に関する連載を読むと、そんなもやもやが晴れてきます。中国でのビジネスにご興味のある方は、一度目を通すことをおススメします。
 国家のトップ、権力の中枢がこのような状況である・・・との観点から見ると、経済や外交などありとあらゆる事象が必然として腑に落ちます。

 個々人として非常に優秀で社交的な連中が、顔の見えない集団になるとどうしてこうも不可解な言動をする国民に見えてしまうのか・・・それはあたかも、大企業の社員が自分の意に反する経営方針の下で、自由な立ち振る舞いができなくなっている姿に重なります。
 そう考えると、組織人としての体裁と個人同士の信頼関係など、彼らの持つ二面性が理解しやすいと思います。
 また、彼らの抱える潜在的な矛盾に対する配慮が、ありとあらゆる問題を解決する突破口になると再認識して頂けると思います。