Réalisation ॐ

永遠の相のもとに 〜 Sub specie aeternitatis 〜

早川義夫と熊坂るつこ LIVE

 昨年末に無性に生で聴きたくなった時期があったが、タイミングが合わなくてライブに行けなかったため早川義夫の成分に飢えていた。音源ではもの足りず、やっぱりあの空気に浸りたいのだ。珍しく開場前から並んで最前列の席に座った。はじめてだ、こんなに積極的なのは。
 
 最初に熊坂るつこさんがオリジナル曲をソロ演奏。その後、早川さんが合流する形でライブがスタートして、演奏を終える度に曲名を紹介しながら、割と新しめのレパートリーを中心にリラックスした雰囲気で淡々と進んだ。
 最前列なので早川さんが顔を上げると目が合っちゃいそうな距離感だったが、演奏を聴いていると心地良くなっちゃうので、なんて贅沢だと自分を戒めながらも目を閉じてゆらゆら身を委ねていた。あー、幸せすぎる。
 途中休憩を挟んで再開後も、同じようにるつこさんのソロ演奏から。曲の途中から盛り上がって激しい演奏になり、大きなアコーディオンを抱えて全身で弾く姿は迫力があった。最前列だから指先の動きまでよく見えるのだが、鍵盤を抑えているように見えない不思議。本編ラストの曲『いつか』では『身体中が音楽、熊坂るつこ〜♪』まさに!「いわゆる儀式ってのが好きじゃないので、このまま勝手に」と奥には引っ込まず、そのままアンコールに。

「最近は月イチくらいのペースで。別に伝えたいこともないし、伝えたい人もいないし」ひとしきりぼやいてから、『H』と『君じゃなくちゃだめさ』を演奏して終了・・・という流れだったが、会場的にはこれで終われるはずもなく、鳴り止まない拍手。

 ダブルアンコールで出てくると「さっきので終わりだと言ったのに」「余計な楽譜は持ってないから」ぶつぶつ言いながら「るつこさん、堕天使ロックってやったことある?ないよね?」・・・ぶっつけ本番!の『堕天使ロック』!!
 序盤に歌いながら何度か首を傾げていたので見ているこっちもハラハラしましたが、アコーディオンの伴奏はバッチリ決まっていた。すごいプロの技!まったりモードに浸って今回は心をほぐしてもらった気分でいたら、最後に刺激的な演奏を見れて満腹でした。